「立ち止まり」のすゝめ

 

成功した人の多くが「ひたすら目標に向かって走り続けてきた」・・・というような言葉を残しています。実際に、前へ前へどんどん進んでいくという事は成功の原理原則であると言ってもよいでしょう。

このことを知って、自分に置き換えた時に「自分はなんて立ち止まることが多い人生なんだろう」と感じてしまう人も少なくないかもしれません。

確かに歩みを止めることなく走り切ってしまう人もいますし、そんな人生はたくましくあざやかにも映ります。

ただし、誰もがそう出来るわけではありません。

階段だって一気に昇ってしまう人もいれば踊り場で休みながら昇る人もいます。そこで歩みを止めて一息入れることで、新たな活力が吹き込まれたり、歩調の調整が出来たりします。「一気」とは違った昇り方の「妙」があると言えます。

七走一坐(しちそういちざ)」という禅語があります。

七回走ったらいったん座ってみよ、という意味だそうです。ひた走る人生も構わないが、止まることは決して悪いことではなく、むしろ大事なことだと教えてくれているんですね。

「一」と「止」をくっつけると「正」という字になります。

あせらず、あわてず、「一旦止まることは正しい」と考えて、立ち止まる自分のことをしっかり認めてあげたいものです。

それこそが、本当の進歩につながるのではないでしょうか。

 

代表取締役  長谷川 健