注目度も低い⁉

1月10日に健康診断を受けてきました。
血圧を測ったら90台、看護師さんに「90台なのでもう一度」と言われました。「病院に来た」という事で緊張し血圧が上がる人が多いようですが、2回目も90台。
「いつもこんな感じですか?」と何故か軽く笑われてしまいました。
「ハイ、イツモコンナカンジデス」
どうして笑うのかなぁと不思議でした。それは、以前、低血圧について調べたことがあったからです。

2019年4月、日本高血圧学会のガイドラインが新しくなり、140/90mmHgでも注意が必要と発表しました。欧州の新ガイドラインが基になっていますが、米国では昨年、130/80mmHgに引き下げています。高血圧は他国より塩分を多く摂ると言われる日本人だけの問題ではないようです。

では、低血圧は心配ないのでしょうか?

夕食後に立ち上がった際に倒れてしまい、家族もいつもの貧血かと思ったが、様子が変だったので搬送したところ脳梗塞だった」このような例を読んだことがあります。

低血圧とは、上(収縮期)の血圧が100mmHgを下まわる状態を指し、高血圧と同じく脳血管疾患や心疾患など重大疾患を引き起こします。
冒頭で述べたように、私は低血圧です。その割に早起きは得意で活動的ですが…
運動と食に気を遣うようになってからここ3年、上が100になることが多くなりました。しかし、80台の時も健康診断で指摘されたことはありません。

厚生労働省「平成26年患者調査の概況」によると、高血圧の総患者数は約1,010万人ですが、低血圧はこの人数を上回ると考えられています。メディア等でも「血圧は低めが良い」と訴えていますから低いことが良いことと認識している人は多いのではないでしょうか?
しかし、低血圧はめまい等から転倒して骨折、交通事故に巻き込まれるなど、『付随したリスクを被る』ことが少なくありません。高齢者は寝たきりになってしまうケースも多いのです。また、鬱だと思い診療内科に通院していたら、実は低血圧から来る症状だったこともあるようです。低血圧は老若男女問わず注視すべき疾患です。
高血圧同様、低血圧の方も定期的に計測して体調とどう連動しているかを観察してみましょう。

 

オフィスリーダー 熊谷達子