1990年に大腸がんと診断された人は約6万人、2012年には約13万人、今年は15万人が罹患するという予測データがあります。
30年間で約3倍に増加。男女共に部位別罹患数と死亡数に大腸がんは3位以内に入っています。女性の罹患1位は乳房ですが、死亡は大腸がんが1位です。
「食の欧米化が原因」と言われますが、アメリカの大腸がん死亡率は、この45年の間になんと53%も減少しています。
2017年のデータでアメリカと日本を比べると、日本の死亡者は50,681人、アメリカは50,260人。
単純に人数で比較すると、日本の人口はアメリカの約4割。大腸がんで亡くなる日本人の割合がいかに高いかが分かります。
では、なぜ、アメリカで死亡率が減少したのでしょうか?
2010年から、アメリカは、“50歳になったら大腸内視鏡検査を受けて5㎜以下のポリープを切除しよう!”という「クリーン・コロン」キャンペーンを行いました。
大腸ポリープには種類がありますが、アメリカで行った内容は「腺腫性ポリープ」という、良性腫瘍でも悪性になりやすい腫瘍を切除するというものです。
先日、医師の講義で、ポリープは大きくならないと出血しないことが多いため、「便潜血検査」で見つかるのは30%~56%。やはり、大腸内視鏡検査が有効と聞きました。
ただ、検査前の大腸をキレイにしておく事前準備は体への負担が大きいため、頻繁にやる必要はないそうです。
40代からポリープの発症が急に増えます。
1月に俳優の杉浦太陽さんが健診で大腸ポリープが見つかり切除したと報道されていました。
「このまま放置していたら5年後・10年後に大腸がんになっていた可能性大だった」と結果をお話しされていました。
仕事や家庭での責任や、ストレスや更年期などの体の変化や自律神経が乱れは直接腸に影響します。
腸を元気にする「腸活」が流行っていますが、今、その腸が元気なのかも大腸内視鏡検査で確認しましょう。
オフィスリーダー 熊谷達子