樹木希林さんが、乳癌の手術を受けた際におっしゃった言葉(2007年2月)
「嫌な話になったとしても、顔だけは笑うようにしているのよ。井戸のポンプでも、動かしていれば、そのうち水が出てくるでしょう。同じように、面白くなくても、にっこり笑っていると、だんだん嬉しい感情が湧いてくる。」
強いなぁ・・・。素直にそう思いました。頭でわかっていてもそう簡単に習慣づけることはできないものだと思うからです。毎日の中で、何か嫌な出来事があったときに、悲観的になったり、怒ったりするのではなく、とりあえず笑ってみる。20回のうち1回、19回のうち3回・・・そんな積み重ねの先にたどり着くこころの境地だと思います。物事に対する反応を選択できるのも人間のみがもつ能力。私も自分の心に太陽を、関わる方々の心に温かさを与えられる陽だまりのような人になりたいな。
また、映画『海よりもまだ深く』について是枝監督と対談した樹木希林さんの発言。
「ちょっとした出来事とか、物とか、そういうものの背景にある人の気持ちに気付けるかどうかが大事ね。」
相手の発言をそのまま素直に聴くことも大切ですが、それに加えて、その背景にあるものを感じ取ること・考えることも人と人のつながりの中で生きていく私たちにとって欠かせない姿勢だということなんでしょうかね。小学生の男子が女子に言う「ばーか!」は「好き」だったりしますもんね。言葉の奥にある背景・想いを感じ取れるのは人間だけ。そんな「人間らしさ」を大切に生きていきたいと思わせてくれる言葉です。