『モリー先生との火曜日』という本(実話)があります。
ミッチというスポーツコラムニストが、16年ぶりに恩師のモリー教授に再開するシーンから始まります。そのときモリー教授はALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵されていました。
彼は死が迫ってくる中、ミッチに「いかに死ぬかを学べば、いかに生きるかを学べる」と伝え、毎週火曜日に『人生の意味』について2人だけの最終講義が始まったのです。その中で私が最も心に残っているモリー教授の言葉があります。
「毎日小鳥を肩にとまらせ、こう質問させるんだ。『今日がその日(最期の日)か?用意はいいか?するべきことをすべてやっているか?なりたいと思う人間になっているか?』」
家族との時間、大切な人に自分の想いを伝えること、本当に自分のやりたいことに気付き挑戦してみること。これらが一番大切なことだと分かりつつ、ついつい先送りしてしまうことがあります。
そんなとき肩の小鳥に「もし今日が最後の日だったら?」そう問いかけられると、自分に素直になれたり、やりたいことが明確になったりします。恩師から人は生まれた瞬間から「living(生きている)」存在ではなく「Dying(死につつある)」存在なのだから、年齢に関係なく、病気経験の有無に関係なく、そうした「生きる姿勢」をもつことは大切だと教えていただいたことがあります。
私も肩の上に小鳥を飼い、その声に耳を傾けながら過ごしていきたいです。
私を産んでくれた両親への感謝も込めて。
研修・コンサルティング事業部