仕事を楽しむ♪

外食チェーン大戸屋の不適切動画は見ていてとても心が切なくなります。       なぜこんなことが起きるのかと考えると、従業員が仕事に対してやりがいや誇りを感じることができないからではないかと思わずにはいられません。

松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)の創業者松下幸之助さんの逸話をご紹介したいとおもいます。

松下電器が創業間もないころ、まだ世間には電球が普及していませんでした。電球工場では、出荷前の電球を布で磨くだけの仕事がありました。とても単調な仕事で、実際に従業員もつまらなそうに電球磨きをしていたそうです。
そこで、松下幸之助は「君、ええ仕事しとるなぁ」と声をかけました。しかし従業員は「磨くだけの仕事、誰でもできることや」と思い、そのまま口にしたそうです。それを聞いた幸之助は、目から鱗となるアドバイスを与えます。「君が電球を磨く。その電球で、街の街灯に明かりがつく。駅から家に帰らなあかん女の人がおる。君の磨いた電球のおかげで、いつも怖い思いをして帰っていたのに今日からは安心して家に帰れる」

更に彼はこう続けました。

「おかあちゃんが帰ってくるのが遅くて暗くなってもうて、ウルトラマンの絵本読んでもらえん子供がおる。そんな子供の家に君の磨いた電球一個灯るだけで、その子はお母ちゃんに絵本読んでもらえるんやで!君、ほんまにええ仕事しとるなぁ

これを機に従業員は自分の仕事に自信と誇りを持ち電球を磨くだけの仕事にやりがいを感じて励むようになったそうです。

どんなに人から見て素晴らしい仕事でも、自分の仕事に自分で意味がないと感じると途端に仕事は空しくなってしまい、逆にどんな簡単な仕事でも自分がやっている仕事の意味を感じることが「やりがい」につながります。その「やりがい」がその人の眠っている潜在能力を引き出すのだと思います。

不適切な動画を投稿している従業員も仕事に「やりがい」を持っていたら・・

自分の仕事が何のために必要なのか、何に役立っているのかを考え誇りを持って精一杯やっていくことが大切だと感じました。

 

保険部 赤井 てるみ