祖父が遺したラストラブレター

 

今から5年前(私が40歳のとき)に祖父は88年の人生に幕を閉じました。

因果なもので、その翌月から相続・遺言のコンサル活動を本格的にスタートするタイミングで、自分が相続手続きを実践することになりました。と言っても、一番肝心なのは、亡くなってからではなく生前の対策や準備です。

頑固だった祖父も80を過ぎてからは、私たちの声に耳を傾けてくれ、「その時」が来た時に家族が困らないようにと、私の想像以上の事を準備してくれていました。きっと、自分の人生の最期をキレイに終わらせたいという気持ちが強かったのだと思います。祖父は、既に戒名を頂き、遺影や斎場も決めていました。そして、葬儀、納税、遺産分割の為の資金も生命保険や預貯金の運営などで対策済みでした。

更に、一番ありがたいのは「遺言書」を作成してくれていた事です。しかも、公証人役場で作成する「公正証書遺言」。遺言執行者に指定された私は、金融機関との手続きをかなり楽に進められます。

そして極みは、金庫の中にしたためてあった家族へ宛てた手紙でした。初七日の日に発見したのですが、そこには家族への労わりと、託したい遺志が書かれてありました。私はそれを読みながら涙が止まりませんでした。

祖父が遺したこの手紙は、皆に心の温もりを与え、家族の結束力も強まる内容でした。私は、この日の経験を踏まえて、相続のプロとして多くの皆様に喜ばれるコンサルタントになります。祖父が遺してくれた「ラストラブレター」のためにも。

 

代表取締役  長谷川 健