祖母が教えてくれたもの。

昨日は「敬老の日」ということで、

わたしの祖母について少し書こうと思います。

 

祖母が亡くなったのは2013年ですから、あれから約4年経ちました。

87歳で生涯を終えた祖母ですが、6歳の頃から母親がいなかった私にとって、祖母は母親代わりの存在でした。私や弟が寂しくないようにと、小学校の参観日にもしっかり来てくれたり、お弁当を作ってくれたり宿題もよくみてくれました。そのお陰で、一人親で寂しいと思う事はありませんでした。

そんな祖母の口癖は、「負げでられっかぁ~」でした。どんな苦境でも笑顔で鼻歌交じりでそう言って、周囲に独特の励みと安心感を与えてくれていました。

60歳でガンで肺をとり、80歳でやはりガンで子宮をとり、83歳からは腎不全で人工透析を行いながらも、常に負けない心を忘れず、それどころか周囲に笑いを与えるほど明るく過ごしていました。最期も病に苦しまずに、満足げにスーッと眠るように息を引き取りました。きっと、「女の平均寿命まで生ぎだんだし、いいあんばいだべぇ。天国のじいちゃんのどごさ行ってみっかぁ」と旅立ったのではないかと考えています。

祖母のエンディングに触れ、「終活」とは、意識してなにかを遺すという事だけではなく、「人生という作品」を作りあげている1日1日の生き方そのものが終活なんだということに気付きました。なんだか少し宗教的かもしれませんが(笑)、結局のところ生と死は表裏一体で、どう生きたかがその人のエンディングの様を決めるのではないかと思うんです。

私も、自分自身でつくり上げる人生を楽しみながら、困難に「負げでられっかぁ~」と笑顔で立ち向かい、いつか来る最期には「いいあんばいだべぇ」と満足して旅立つつもりです!

 

長谷川 健